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新年度のスタートに読みたい、"はじまり"の本

4月目前。新しい年度のスタートは、何か初めてのことに挑戦してみようという気概が生まれる季節でもありますね。暖かくなってきた陽気とともに、新鮮な気持ちを取り返してみてはどうでしょうか。そんな時に読んでみたい本は? というテーマで選んでみました。本の編集に携わって四半世紀、無類の本好き編集者が、この時期にオススメの本3冊をご紹介いたします。

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翻訳者が語る、異文化に生きる意味

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魔女の1ダース-正義と常識に冷水を浴びせる13章
米原万理 新潮文庫刊

ロシア語通訳者として、またエッセイスト、小説家として活躍しながら、2006年に56歳の若さで他界した著者。本著は97年の講談社エッセイ賞を受賞した作品です。
1ダースといえば、12を示す言葉だと思われていますが、"魔女の世界"では「13」が1ダースとのこと。そして、キリスト教世界では「13」は不吉な数字とされていますが、東洋ではむしろ良い数字で、旧暦3月13日に13歳の少年・少女たちが盛装して虚空蔵菩薩を参詣する十三詣りなどもあるそうです。そうやって数字だけを取ってみても、さまざまな文化で違う価値観があって、通訳者としてその差異に苦労する著者独特のユーモアたっぷりの語り口を面白く読んでいるうちに「うーむ」と考えさせられます。それは「常識」ってなんだろう、ということ。いつも目の前にあるこの問題を、肩肘張らず再考できる1冊です。


司馬遼太郎の新聞記者時代は美術評論

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微光のなかの宇宙
司馬遼太郎 中公文庫刊

『坂の上の雲』や『翔ぶが如く』など没後も人気が衰えない作家、司馬遼太郎。作家以前の本名・福田定一の頃、産経新聞社の記者時代「私は、二十代のおわりから三十代の前半まで、絵を見て感想を書くことが、勤めていた新聞社でのしごとだった」とのこと
本書には、ゴッホやセザンヌに関する評論も収録されていますが、須田国太郎や八木一夫など、国内作家としてそれほど有名ではない作家に関する文章も収められています。そして彼らの作品に対する深い愛着、親近感が伺えます。
多くの作家との親交があった司馬遼太郎ですが、美術作家との親交は、彼にとってまた特別なものだったのではないでしょうか。「若いころの八木に、私はつよく文学者を感じ、八木がいるかぎりうかつに小説など書けないと思ったことがある」(「八木一夫雑感」より)。大作家の出発点のひとつとして、読み応えのある美術評論、エッセイとして興味深い1冊です。


伝説的な画家の本格的な作品集

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塔本シスコ 絵の手帖
塔本シスコ他 平凡社刊

48歳で軽い脳溢血で倒れ、リハビリも兼ねて53歳で初めて絵筆を持った塔本シスコ。その後、2005年に92歳で亡くなるまで、精力的に作品を制作・発表し、没後も各地で展覧会が開催される作家の本格的な作品集です。本書には、坪田譲治賞作家のいしいしんじや『ROADSIDE JAPAN』や『圏外編集者』も話題の都築響一などからの寄稿も収録されています。
長男の画材を使ってはじめた絵画は、家族の風景、地元熊本の季節の行事から、身の回りの花や生き物たちなど、決して特別なモチーフなどではありません。でも、当初からその色彩表現は圧倒的で、88歳で倒れ認知症を患いながらも発表され続けた晩年の作品にはますますその力が増していくようです。"子どもの心を持ったおばあちゃん画家"と評される人気作家のあまり知られることのなかった足跡を味わってみてください。きっと、何かをはじめるのに"遅い"ということはないんだな、と実感できます

book選:岡島 朗(編集者)

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いちばん心地良いのは、自分らしい暮らし。そんなコンセプトから生まれた、まったく新しい賃貸アパート"MyStyle"シリーズ。 まず、そこに暮らす人の理想のライフスタイルを思い描き、それを実現するために設計、デザインされています。 これまでの場所や家賃で住まいを探すというスタイルから、自分の理想の暮らし方に合わせて住まいを選ぶというスタイルへ。